サプライヤー方針
環境に関するサプライヤー方針
イオンは、お客さまへ安全・安心を提供することを約束しています。そのために、サプライヤーさまとの取引過程においても社会的責任を果たすべきと考え、2003年にイオン独自の「イオンサプライヤー取引行動規範(イオンサプライヤーCoC)」を制定しました。その中でサプライヤーさまには以下の順守をお願いしています。
- 国および地域の環境に関するすべての法令などを順守するだけでなく、環境保全に最大限の配慮をおこなうこと。使用する原材料および部品が、それらが確保される国や地域の法令や規制、国際条約、議定書に適合していることを確認し、イオンが定める環境に関する方針を満たすこと。
ひとつひとつの組織がこれらの課題に取り組むことで、お客さまの安全・安心につなげていきます。
テナントを含む不動産管理方針
内装設計指針による高効率照明の導入、厨房機器・冷蔵庫など省エネ仕様機器の採用、廃棄物の発生抑制の施工方法を考慮しています。専門店(テナント)様に対しては、気候変動、廃棄物削減、生物多様性など、自社の環境全般に関するさまざまな方針・取り組みを、全専門店様向けの会議体及び各モールごとに行われる会議体で説明し、協働して取り組んでいます。
方針の浸透
サプライヤーさまとのコミュニケーション
イオンモールは、ご出店いただく専門店さまとの出店契約にも地球環境への配慮を記載しています。
また、モールへ常駐しているサプライヤーさまには下記を文書で依頼し協力受諾書をいただいています。
- 当社の環境方針をご理解いただくこと。
- 当モールの環境保全活動をご理解いただくこと。
- 当モールの環境目標を達成するため、当社にご協力いただくこと。
- 委託業務に関連する法規制を順守すること。
- 環境事故・環境緊急事態の予防および発生時の対応にご協力いただくこと。
- そのほか、当社および当モールの環境保全活動へご協力いただくこと。
サプライヤー研修
館内警備や清掃など、館内の運営に関する業務を委託しているサプライヤーさまに対してはもちろんのこと、専門店さまとして入居しているすべての企業さまに対してもISO教育を実施しています。気候変動に関する世界の動向や各モールにおける環境対策を教育資料に盛り込むことで、CO₂排出削減につながる行動を要請しています。
リスク評価
新規サプライヤー候補のデューディリジェンス
イオングループでは、人権尊重の重要性や「イオンサプライヤー取引行動規範(イオンサプライヤーCoC)」へのご理解とご協力を目的として、イオンと初めてお取引をするサプライヤーさまを対象に、毎月、説明会を実施しています。また、パートナーとともに社会的課題へ対応し成長していくために、「イオンサプライヤー取引行動規範(イオンサプライヤーCoC)」への順守をサプライヤーさまとの契約に盛り込んでいます。
高リスクサプライヤーを特定するための既存サプライヤーのリスク評価
廃棄物関連の業務委託先には、事前に収集運搬・処分における許可証を確認し、さらに、各地の処分場に関しては各モールの担当者が現地視察をおこない、適切に処分がなされているか確認することで、排出者責任を果たしています。特に油を扱うモール専門店の従業員さまへは、土壌や河川への油流出防止のために緊急時の対応訓練を年1回以上実施しています。
リスク管理
環境インパクトの削減・報告の推奨
イオンモールは、「イオンサプライヤー取引行動規範(イオンサプライヤーCoC)」に基づいてサプライヤーさまに環境インパクトの削減・報告を求めています。
「イオンサプライヤー取引行動規範(イオンサプライヤーCoC)」では以下のように定めています。
- 環境に関するすべての法令などを順守するだけでなく、環境に与える負荷を把握し、環境保全に最大限の配慮をおこなうこと。
- 原材料製造工程において排水などの環境負荷を与える行為に関して、サプライヤーさまは、その原材料の使用について説明責任を果たすこと。
- 有害物質に関する適切な認可を取得し維持すること。有害物質の放出による環境汚染のリスクを防ぐために、適切な手段を講じ、発生してしまったあらゆる汚染や事故を関係当局に報告すること。
サプライチェーンにおけるマイナスの環境インパクトと実施した措置
イオンモールでは、特定した潜在的な緊急事態への準備および対応のために次の事項をおこない、必要なプロセスを確立し、実施し、維持しています。
- 緊急事態からの有害な環境影響を防止または緩和するための処置を計画することによって、対応を準備する。
- 顕在化した緊急事態に対応する。
- 緊急事態およびその潜在的な環境影響の大きさに応じて、緊急事態による結果を防止または緩和するための処置をとる。
- 実施可能な場合には、計画した対応処置を定期的にテストする。
- 定期的に、また特に緊急事態の発生後またはテストの後には、プロセスおよび計画した対応処置をレビューし、改訂する。
- 必要に応じて、緊急事態への準備および対応についての関連する情報および教育訓練を、組織の管理下で働く人々を含む関連する利害関係者に提供する。
- プロセスが計画どおりに実施されるという確信をもつために必要な程度の、文書化した情報を維持する。
万が一緊急事態が発生した際の内部・外部への報告についてもフローを定めています。
また緊急事態が発生した際の対応手順書を各モールの形状や立地にしたがって作成します。それにしたがい実際に対応訓練を実施しています。訓練の実施により、想定される事故・緊急事態が発生した場合、速やかにその手順を実行し、環境への影響を予防、低減、緩和できるよう準備をしています。
館内で飲食店従業員が転倒し、油がこぼれるという事案が数件発生しましたが、上記対策により、建物外への流出を未然に防止できました。
コンプライアンス違反の防止策
イオンサプライヤー取引行動規範(イオンサプライヤーCoC)」ではコンプライアンス違反の防止策として、以下のように定めています。
- すべての事業活動において、贈収賄行為、記録や物証や証言の偽造、改ざんおよび隠蔽などの倫理に反する行為について断じておこなわないこと。事業活動に関する情報は、適用される規制と一般的な業務慣行にしたがって正しく開示すること。
イニシアチブ
ワークショップや業界/トピック特定のイニシアチブやコラボレーションに参加
イオンは2019年12月、世界各地の小売企業などとともに参画する「10×20×30食品廃棄物削減 イニシアティブ」の日本プロジェクトを国内の食品メーカーなど21社とともに始動させました。イオンモールもこの活動に賛同しています。
サプライヤー監査
現地検査を含んだサプライヤー監査
産業廃棄物関連の既存契約先には年1回現地処分場の視察をおこない、当社独自の評価シートを用いて点検しています。また館内清掃の既存契約先に対しても毎月独自の評価シートを用いて点検しています。
不動産ポートフォリオに関する目標
GHG排出、エネルギー使用の定量目標と結果
当社は、2040年までに国内で排出するCO₂などを総量でゼロにすることをめざしています。これまで、2010年度対⽐で2020年度エネルギー使⽤量50%削減を⽬標に、空調運転の合理化、⾼効率および省エネ機器の導⼊、店舗屋上などの太陽光システム設置、LED照明の導入などを進め、2020年実績で2010年度対⽐エネルギー使⽤量55.1%削減(床面積原単位)を達成しました。
単位 | 範囲※1 | バウンダリ | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 (実績) |
2020年度 (目標) |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|
スコープ1,2(国内+海外) | t-CO₂ | ② | 共用部 | 288,852 | 269,143 | 257,032 | 261,069 |
うち管理・事務活動(オフィス) | t-CO₂ | ② | 共用部 | — | 188 | 68 | 182 |
うちショッピングセンターの 運営管理活動(モール) |
t-CO₂ | ② | 共用部 | — | 268,955 | 256,954 | 260,887 |
②連結。(海外、子会社含む。)
LEED、BREEAMなどの認証取得目標と結果
近年建設したモールは、CASBEE A基準以上となるように設計されています。
単位 | 範囲※1 | バウンダリ | 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
認証件数 | 件 | ② | 建物全体 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
建物全体に占める認定モール割合 | % | ② | 建物全体 | 0.92 | 0.836 | 0.77 | 0.75 | 0.73 |
②連結。(海外、子会社含む。)
不動産ポートフォリオに関する実績
グリーンリース契約
テナント区画においても環境負荷の少ない機器を導入しています。また、専門店さまが持ち込む機器についても内装設計の指針にて環境負荷の少ない機材を採用するよう指定しています。
基本的に建物内のすべての区画へ、スマートメーターを設置しています。
エネルギー効率の測定システムの利用
単位 | 範囲※1 | バウンダリ | 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
エネルギー効率を測定するビル管理 システムの導入範囲(全体・一部) |
件 | ② | 建物全体 | 11 | 35 | 47 | 50 | 53 |
全物件数あたりの導入物件の割合 | % | ② | 建物全体 | 10.09 | 28.93 | 36.15 | 37.59 | 38.69 |
②連結。(海外、子会社含む。)
※2 BEMSを全店に導入する効果が少ないため、パイロット的な店舗にのみ導入している。BEMSを構築しなくともきめ細かな監視・制御可能な中央監視設備を構築しているため。
生物多様性保全プロジェクトの実施
単位 | 範囲※1 | バウンダリ | 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
生物多様性保全プロジェクトの実施(全体・一部) ※ABINC認定モール数(全体) |
件 | ② | 建物全体 | 6 | 7 | 9 | 9 | 9 |
全物件数あたりの認定物件の割合 | % | ② | 建物全体 | 5.50 | 5.79 | 6.92 | 6.77 | 6.57 |
②連結。(海外、子会社含む。)
不動産での過去3年のGHG排出量
単位 | 範囲※1 | バウンダリ | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | |
---|---|---|---|---|---|---|
スコープ1,2(国内+海外) | t-CO2 | ① | 共用部 | 288,852 | 269,143 | 257,032 |
うち管理・事務活動(オフィス) | t-CO2 | ① | 共用部 | — | 188 | 68 |
うちショッピングセンターの運営管理活動(モール) | t-CO2 | ① | 共用部 | — | 268,955 | 256,954 |
②連結。(海外、子会社含む。)
不動産での過去3年のエネルギー使用量
単位 | 範囲※1 | バウンダリ | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | |
---|---|---|---|---|---|---|
エネルギー使用量(原油換算) | kl | ① | 共用部 | 118,723 | 117,801 | 112,922 |
エネルギー使用量原単位 | GJ/千㎡×h | ① | 共用部 | 0.401 | 0.379 | 0.364 |
エネルギー使用量原単位の前年対比 | % | ① | 共用部 | 97.86 | 94.43 | 95.99 |
②連結。(海外、子会社含む。)
不動産での過去3年の水使用量
単位 | 範囲※1 | バウンダリ | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | |
---|---|---|---|---|---|---|
総取水量 | ㎥ | ① | 建物全体 | 9,998,186 | 9,969,117 | 8,105,434 |
総取水量 | ㎥ | 海外 | 建物全体 | 6,476,457 | 6,806,827 | 6,443,289 |
総取水量 | ㎥ | ② | 建物全体 | 16,474,643 | 16,775,944 | 14,548,723 |
②連結。(海外、子会社含む。)
LEEDやBREEAMなどの認証割合
単位 | 範囲※1 | バウンダリ | 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | 2020年度 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
認証件数 | 件 | ② | 建物全体 | 1 | 1 | 1 | 1 | 1 |
建物全体に占める認定モール割合 | % | ② | 建物全体 | 0.92 | 0.83 | 0.77 | 0.75 | 0.73 |
②連結。(海外、子会社含む。)
WELL HealthーSafety Ratingの認証取得目標と結果
「WELL HealthーSafety Rating」は、IWBI(The International WELL Building Institute)が2020年6月に公衆衛生などの専門家の知見を踏まえて設立した「WELL健康安全性評価」で、ウィズコロナ禍において、来訪者や従業員などの健康と安全に配慮し、施設を管理・運営していることを第三者検証機関によって審査するグローバル基準の評価です。当社は、2020年度の「WELL HealthーSafety Rating」取得ターゲットを1件とし、イオンモール上尾(埼玉県)で国内の商業施設で初めて当該認証を取得いたしました。