地域・社会インフラ開発

環境・社会への取り組み

地域・社会インフラ開発

SDGs持続可能な
開発目標
産業と技術革新の基盤をつくろう
住み続けられるまちづくりを

事例報告

万が一に備え常に安全・安心を追求

私たちは、自然災害に備えてさまざまな団体と協力関係を築くとともに
地域にあわせた強靭なモールづくりに取り組んでいます。

画像:万が一に備え常に安全・安心を追求
イオンモール岡崎(愛知県)
国内のほぼ全モールで防災協定を締結

当社は安全・安心なまちづくりをめざし、行政や民間企業などの外部パートナーとの連携を強化しています。国内では、ほぼ全モールで地方行政と防災活動への協力などに関する協定を締結。イオンは陸上自衛隊や日本航空株式会社(JAL)、全国10社の電力会社とも協定を締結し、有事の際は協力してインフラ整備や物資提供などの支援をおこない、復興拠点としての役割を果たします。また、2021年6月に、災害に対する世界最先端の研究を通じて防災・減災の取り組みを推進する国立大学法人東北大学災害科学国際研究所と、公益財団法人イオン環境財団、当社の三者で、産学連携協力に関する協定を締結。「イオン防災環境都市創生共同研究部門」を立ち上げ、「防災・減災」「杜のデザイン」「感染症対策」を軸に社会貢献活動を進めています。

画像:国内のほぼ全モールで防災協定を締結
「全国防災キャラバン」を実施

有事の際に役立つ防災に関する知識やスキルを得ていただくことを目的に、全国のモールなどを会場としてボーイスカウト日本連盟とイオングループが中心となって「全国防災キャラバン」を実施。6年目となった2021年度は25のイオングループの商業施設で開催し、ロープワークや簡易担架などボーイスカウトのスキルを用いたプログラム、高齢者や障がいがある方への理解を深めるハンディキャップ体験などの企画に取り組み、地域の防災力の向上に貢献しました。

画像:「全国防災キャラバン」を実施
防災拠点としてのモールづくり

災害に強いモールづくりをおこなうことで安全・安心を提供するとともに、被災時に地域の早期復興を促進する防災拠点として機能するための施設の整備に取り組んでいます。

画像:防災拠点としてのモールづくり01
吹き抜け空間の天井は、単位面積当たりの重量を軽量化することで落下による二次被害を最小限に抑えています。
画像:防災拠点としてのモールづくり02
停電時にも防災センターや事務所などの主要な管理室の電源を確保できる非常用発電機を導入しています。
画像:防災拠点としてのモールづくり03
耐震性を有した受水槽は、断水・停電状態においても飲料水を利用できるように緊急用給水口を設置しています。
画像:防災拠点としてのモールづくり04
受電設備などの重要機器は、津波や水害による浸水の影響を受けない高い位置に設置しています。
 
東日本大震災の復興拠点として地域に安心を提供

イオンモールいわき小名浜(福島県)

「そこに行けば安心」な防災モールの開発
画像:「そこに行けば安心」な防災モールの開発

2018年6月にオープンしたイオンモールいわき小名浜(福島県)は、東日本大震災で甚大な浸水被害を受けたいわき市の協力事業者として、被災地を支援したいという想いで開発しました。私たちの使命は、徹底した災害対策で地域の安全を守るとともに、賑わいを取り戻せる復興のシンボルをつくること。本来なら最も集客力のある1階部分をピロティ構造にして、津波の浸水被害を抑える設計にこだわりました。2022年1月のトンガ沖噴火で津波が発生した際は自主的にモールに避難した周辺住民の方がいたと聞き、地域の皆さまに「何かあったらイオンモールに行けば安心だ」という想いが浸透しつつあると感じました。これからも、地域ごとに想定されるさまざまな災害を踏まえて、各モールに必要な設備を検討・導入することで安全を提供してまいります。

画像:開発本部 エリア開発統括部 関東開発部 担当部長 賀須井 俊之
開発本部
エリア開発統括部
関東開発部
担当部長
賀須井 俊之
地域を巻き込んだ体験型の防災イベント

2021年11月、イオンモールいわき小名浜において大切な人を守る「家族防災」をコンセプトに、防災啓発イベント「やってみっけ!いわき防災Expo」と地域住民参加型の津波避難訓練を実施。防災意識を高める取り組みにより、被災時の復興拠点となる防災モールの開発に関わった多くの方の想いの体現をめざしました。

画像:地域を巻き込んだ体験型の防災イベント
訓練と検証を重ねて、さらなる安全・安心を
画像:イオンモールいわき小名浜 オペレーション担当 寺内 香成絵
イオンモールいわき小名浜
オペレーション担当
寺内 香成絵

東日本大震災を経験していないお子さまが増えていることを受け、小学生向けの体験型のイベント企画を数多く開催しました。中でも、防災に関する家族の約束などを書いた紙を折りたたんでオリジナルのお守りをつくるワークショップでは、「おばあちゃんの分もつくりたい」といった声もあり、コンセプトの「家族防災」に込めた想いが伝わったと感じます。津波避難訓練では、営業時間外でもモールの屋上に避難できる経路の確認などをおこない、一時避難施設としての認知向上をめざしました。皆さまの安全を守るには、ハード面での防災設備を備えるだけでなく、ソフト面で運営する従業員のスキルアップも重要です。継続的な取り組みにより、防災モールとしての役割を果たしてまいります。

事業者さまと協働で災害に強いまちづくりを実現

イオンモールさんから企画のお話を伺い、市としてぜひ協力したいと思いました。避難訓練は市の総合防災訓練にあわせて実施し、地域住民や周辺施設の方も参加して本番さながらにおこなうことができました。従業員の皆さまの的確な対応により、地震被災時にモールを津波避難ビルとして有効に活用させていただけることをあらためて確認しました。今回の事例を民間事業者が主体となる防災取り組みモデルとして、さらに防災体制の強化を進めてまいります。イオンモールさんには、小名浜地区の中心的な商業施設かつ防災拠点として、「災害死ゼロ」を実現する「危機管理モデル都市いわき」のまちづくりにご協力いただきたいと考えています。

画像:いわき市 危機管理部 災害対策課 主幹兼課長補佐 持地 史隆様
いわき市 危機管理部
災害対策課
主幹兼課長補佐
持地 史隆様
国内・海外の各モールで独自の防災活動を推進

私たちは、モールで働く一人ひとりが高い防災意識を持ち、各種施策を実施しています。
安心してお過ごしいただける施設運営に向けた各モールの活動をお伝えします。

画像:国内・海外の各モールで独自の防災活動を推進
イオンモール新小松(石川県)
自発的な行動を促す防災訓練の徹底

イオンモール和歌山(和歌山県)

継続的な訓練でより安全なモールを追求
画像:オペレーション担当 中野 純希
オペレーション担当
中野 純希
画像:継続的な訓練でより安全なモールを追求

生活の基盤となる地域の安全を守るモールをめざし、防災訓練に力を入れています。訓練想定などを告知せず実際の地震発生時に近い状況を想定するほか、専門店の皆さまには事前に班を決め、どう動くかを話し合っていただくことで自発的な行動を促すなど、全館で積極的に取り組んでいます。2021年12月、開店前に震度5の地震が起きた際は、ゼネラルマネージャーが不在の時間でしたが館内にいた各従業員が状況確認に務めるなど自身の役割を果たしてスムーズに対応し、普段の訓練の成果を感じました。継続的な訓練を通してさまざまな状況での課題を発見・解消し、現状に満足することなく安全を追求しています。「イオンモールがあるから安心」と、地域から必要とされる施設をめざしてまいります。

防災拠点としての地位確立

イオンモール名古屋茶屋(愛知県)

楽しみながら防災を学ぶ機会を提供
画像:楽しみながら防災を学ぶ機会を提供

2021年11月に、1週間にわたって「体験型防災フェスタ2021」を開催しました。楽しみながら災害について学んでいただくことをコンセプトに、防災知識で謎解きをする脱出ゲームやARゴーグルを使用して浸水を疑似体験できる企画などを実施しました。お子さまから大人まで夢中になって参加していただいた様子が印象に残っています。また、専門店にも広くご協力を呼びかけて、各店のさまざまな商品をお客さまが買い回りしてオリジナルの防災バッグをつくっていただく企画をおこない、専門店の皆さまからも好評をいただきました。当モールは名古屋市と津波避難ビル協定を締結し、津波が発生した際は一時避難の受け入れ体制を整えています。継続的なイベントの実施でモールの役割を地域に発信し、防災拠点としての地位を確立していきたいです。

画像:オペレーション担当 井尻 竣
オペレーション担当
井尻 竣
画像:オペレーション担当 石堂 双葉
オペレーション担当
石堂 双葉
イオン生活圏の安全を創造

イオンモール熱田(愛知県)

より良いまちづくりに総合的に貢献するモールへ
画像:オペレーションマネージャー 金森 文美
オペレーションマネージャー
金森 文美
画像:営業担当 大平 澄佳
営業担当
大平 澄佳
画像:より良いまちづくりに総合的に貢献するモールへ

当モールは、地域の生活者を起点とした商品・サービス・生活基盤のシームレスな提供をめざす「イオン生活圏の創造」の一環として、防災意識の向上や健康促進など多岐にわたる取り組みを進めてきました。災害時に帰宅困難者の一時避難を受け入れる防災協力事業所となり、2019年には最寄駅からモールへ至る市道のネーミングライツを取得し、愛称を「あつたハピネス通り」としました。2021年12月に開催した防災イベントは、日頃から積極的にコミュニケーションを取っていた行政や企業とのつながりが広がり、当初の予定の4倍近い26団体に参加いただきました。今後はコロナ禍で中断していた地域の方との合同訓練を再開するなど取り組みを強化し、皆さまからいっそう頼りにされるモールにしたいと思います。

不断の防火活動の推進

イオンモール天津津南(中国)

重点的な火災防止で地域の消防安全模範会社に認定
画像:重点的な火災防止で地域の消防安全模範会社に認定

イオンモール天津津南(中国)では館内の安全性を高めるため、重点的な火災防止に取り組んでいます。定期的な設備点検や防災研修の実施などにより安全管理を徹底することで、2021年の事故発生件数ゼロを達成するとともに、津南区の政府や消防隊の推薦により地域消防安全模範会社に認定いただきました。普段の取り組みが政府や各機関への信頼につながったと感じます。お客さまやモールで働く従業員の安全確保には、火災の早期発見・対応が重要です。安全性の追求にゴールはありません。これからもモール全体で協力し、いっそう安心してお過ごしいただける施設づくりを進めてまいります。

画像:管理部 マネージャー 李 鹏程
管理部
マネージャー
李 鹏程
防火活動の取り組み例
  • 防災担当の人員を増加
  • 火災感知システム、スプリンクラーの凍結を防止する設備などを設置
  • 所属に応じてお客さまの避難誘導などの研修を実施(2021年は約60回開催。専門店や当社従業員など計2,500名が参加)
  • 政府との情報交換により防災に関する制度を随時更新
暮らしの拠点として館内の利便性を向上

私たちは、デジタライゼーションに取り組むとともに公共性の高い施設を開設し
暮らしの拠点として利便性の高いお客さま体験を提供しています。

画像:暮らしの拠点として館内の利便性を向上
イオンモール常滑(愛知県)
「スマートモール」の推進

最先端のデジタル技術を導入し、お客さまのお買い物をさらに便利で快適にする「スマートモール」の取り組みを積極的に進めています。インドネシアでは、大手ECプラットフォーム運営会社JD.IDと協業で、バーチャルイオンモールの提案やライブストリーミングプラットフォームの共有など、オンラインとリアルを融合し、お客さまの利便性向上に取り組んでいます。

画像:防災拠点としてのモールづくり01
イオンモール川口(埼玉県)とイオンモール白山(石川県)で、モバイルオーダーサービスを導入。イオンモールアプリで各飲食専門店の注文から決済までをおこない、店頭で待つことなく商品の受け取りが可能です。
画像:防災拠点としてのモールづくり01
イオンモール Nagoya Noritake Garden(愛知県)で、イオンモールアプリから動物園や水族館などの仮想空間を体験できるARコンテンツの実証実験を開始しました。
画像:防災拠点としてのモールづくり01
フードデリバリーサービスは、専門店のメニューを出前館から注文いただくと、お客さまのご自宅やご希望先までスムーズにお届けします。
画像:防災拠点としてのモールづくり01
イオンモール常滑(愛知県)では、アプリで注文した飲食店の商品を自律走行ロボットが施設内の離れた場所へ運ぶ非接触型配送サービスの実証実験を開始しました。
DX認定事業者の認定を取得

2022年1月、当社は経済産業省が定めるDX認定制度に基づく「DX認定事業者」として認定を取得しました。DX認定制度は、日本全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)を促進することを目的とし、情報処理の促進に関する法律に則り経営とシステムのガバナンス状況が優良な企業を国が認定する制度です。

画像:DX認定事業者の認定を取得
ユニバーサルデザインの深化

訪れるすべてのお客さまが安心して快適にお過ごしいただけるよう、当社は2005年に商業施設初の本格的なユニバーサルデザインを導入し、定期的にアンケートなどからお客さまのご意見を伺い、継続的な改善に取り組んでいます。2021年10月にオープンした、オフィス複合型商業施設のイオンモール Nagoya Noritake Garden(愛知県)では、多様な働き方を可能にする環境づくりを目的としオールジェンダーに対応した男女共用トイレを設置しました。

画像:ユニバーサルデザインの深化
期日前投票所の開設

お子さま連れのご家族や学生の方が来場しやすく、選挙を身近に感じてもらえる快適な施設環境で投票していただくとともに、モールで働く従業員にも投票しやすい環境を提供することを目的に投票所の開設を推進。2021年10月の第49回衆議院議員総選挙において、全国55箇所のイオンモールおよびイオンショッピングセンターに期日前投票所を、2箇所に当日投票所を開設しました。

画像:期日前投票所の開設
館内に大型クリニックを開院

イオンモール Nagoya Noritake Garden(愛知県)では、館内に名古屋大学医学部附属病院と連携する大型クリニック「ナゴヤガーデンクリニック」を開院しました。20科目の豊富な診療科に加え、健康診断や人間ドックの高度な検査も可能で、総合病院並みの設備と先進医療で地域のお客さまに安心を提供しています。

画像:館内に大型クリニックを開院
地元の特色を活かした学習スペースを開設

2021年3月、イオンモール神戸南(兵庫県)では、地域の皆さまの「子どもたちが自由に勉強できる場所がほしい」という声にお応えして館内に学習スペース「みんなの学び場」を開館しました。自習スペース40席、読書席18席を用意し、いつでも誰でも個人学習や読書ができるほか、兵庫区ならではの多文化交流や絵本の読み聞かせなどのイベントを開催。室内のイラスト装飾には、兵庫区を拠点に活動するザ・ロケット・ゴールドスター(山崎秀昭氏)を起用するなど、兵庫区らしさに徹底的にこだわった空間を実現しました。

画像:地元の特色を活かした学習スペースを開設
地域の皆さまと協働して課題を解決

地域が抱えている課題をイオンモールと地域の皆さまが連携して解決することが大切だと考え、区のまちづくり課、地元のNPO法人、社会福祉法人、その他多くの皆さまと協力して開設に取り組みました。ある高校生のお母さまから「私の世代からの悩みをイオンモールが解決してくれて本当に嬉しい」と感謝の声をいただいたのが印象的です。デザインのほか、書籍にも兵庫区に関連したものを用意し、単なる自習室ではなく地域の学習の場として活用できることにこだわりました。自習スペースの椅子やテーブル・スポット照明は可動式で、イベントにあわせてレイアウトを変更できます。生涯学習の場としてイベントや書籍をさらに充実させて、幅広い世代の方に楽しく利用していただきたいです。

画像:イオンモール神戸南 ゼネラルマネージャー 宮本 雄次
イオンモール神戸南
ゼネラルマネージャー
宮本 雄次