人材戦略 ~管理担当メッセージ~

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地域共創を支える人材育成の重要性

はじめに

2024年5月より、国内事業を管轄するCX創造担当から新たに管理担当に就任しました。
当社が「地域共創業」として、地域に根ざしお客さまに信頼いただき、まち全体を盛り上げる「地域No.1モール」になるためには、ステークホルダーの皆さまと共創し、地域を活性化できる人材が求められます。人材が最大の経営資源であるという考え方のもと、自分で考えて、自分で動いて結果を導き出せる人材を育成することが重要です。人材の力を最大化させイオンモールらしい価値創造を地域という現場で実現していきます。

イオンモールがめざす人材像

当社では求める人材像を「Life Design Producer」、求める組織像を「革新し続けるプロフェッショナル集団」とする「人材・組織ビジョン」を策定しました。その背景には企業を取り巻く環境が変化し続けており、不確実性が高まっていることがあります。変化に対応するためには、地域の課題を導き出し解決していく力の強化が不可欠です。当社の企業としての理念や考え方、「地域共創」という経営課題と人材のつながりを明確に定義しました。優秀な人材の獲得のためにも「人材・組織ビジョン」には大きな意義があると考えています。

人材面での課題

当社に必要なクリエイティブな思考が少し停滞していると感じています。変化し続ける環境のなかで問題点や課題をどう見つけ出すかを常に考えて、自ら動き自分でコミュニティを形成し考えたものが形になるという体験が重要です。周囲を巻き込んで成功体験を作り上げ、次にどんどんつなげていくことが好循環をつくっていくのだと思います。

人材戦略における強み

ダイバーシティ経営の推進

当社はさまざまなキャリアを経験した多様なバックグラウンドを持つ中途採用の従業員が多数在籍しています。お客さま視点、各専門分野や経験からの視点といった多様な価値観から構成され、自由に意見が言い合える企業風土は人材面での強みとして、イオンモールらしいバランス感覚と勢いのある事業活動に活かされています。働き方という視点では2023年度末時点で女性管理職比率は22.6%、男性育児休暇取得率は100%となっており、女性が働きやすい会社として「プラチナえるぼし」認定を獲得するなど対外的にも高い評価をいただいています。一方、海外現地法人で働くローカル社員と日本で働く従業員の交流については改善の余地があると考えています。当社には若い社員が日本から海外勤務を経験する海外トレーニーという制度はありますが、海外で働くローカル社員が日本で業務を経験する機会はほとんど提供できていません。将来、経営を担う海外ローカル社員を輩出するためにも、グローバルで経験を積むことができる教育制度を構築する必要性を感じています。

地域共創を担う人材の育成

当社のビジネスはショッピングモールが出店している地域が元気なことで成り立っています。山形県天童市は将棋の駒の産地として有名ですが、地域にあるイオンモール天童を舞台に毎年、小学生以下の全国将棋大会が開催されており、まち全体が大きく盛り上がります。この大会はイオンモール天童の従業員が天童市や将棋連盟の皆さまと一緒になって実施した企画が、全国のモールに広がったものです。地域のなかに人がいて、現場で考えていく姿勢が重要です。
地域が困っていることや課題はないかという思考を持ち続けて、行動し、解決するという体験の積み重ねが地域共創の中心となる従業員の成長につながります。また、従業員一人ひとりにとって、地域やお客さまからいただく「ありがとう」という言葉に勝るやりがいはありません。これがイオンモールの仕事の一番の喜びです。地域共創にやりがいを感じられる人材を育成し、人材戦略が経営戦略につながるよう貢献していきます。

専務取締役 管理担当
藤木 光広

詳しくは統合報告書をご覧ください。