ESG 投資家・有識者の皆さまへ

気候変動

方針

気候変動に対する方針

イオングループ全店舗での電気使用量は日本全国の1%近くの電気使用量にあたり、いかに効率よくエネルギーを使用し、環境負荷を減らすかが最重要課題として認識されています。そこでイオングループでは、2008年に「イオン温暖化防止宣言」、2012年に「イオンのecoプロジェクト」を策定し、エネルギーおよびCO2排出量の削減に努めてきました。
2018年3月、新たな挑戦として「イオン脱炭素ビジョン2050」を発表し、省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの活用などを通じて、2050年に向けて「脱炭素社会」の実現を目指します。

イオン脱炭素ビジョン2050

3つの視点で温室効果ガス(以下CO2等)排出削減に取り組み、脱炭素社会の実現に貢献します。

  • 店舗で排出するCO2等を2050年までに総量でゼロにします。
  • 事業の過程で発生するCO2等をゼロにする努力を続けます。
  • すべてのお客さまとともに、脱炭素社会の実現に努めます。

エネルギー消費に対する方針

  • 2020年度に、2010年度比でエネルギー使用量を50%削減します。
  • 日常の設備などの省エネ運転を徹底します。
  • LED照明、省エネシステム、プラグインハイブリッド自動車や電気自動車(PHV、EV)の導入を推進します。
  • 地域インフラとしてPHV、EV充電の利用を促進します。

気候変動関連イニシアチブへの加盟など

イオン株式会社を経由してRE100を推進しています。

EV100に加盟し、全モールへの複数のEV充電器設置を推進しています。

取締役会の役割(環境)

取締役会では、CSR会議、リスク管理委員会、コンプライアンス委員会での審議について、報告をおこなっていきます。気候関連課題は年間の取締役会議題に組み込まれており、気候関連課題と事業との連動を高め、各会議体での決定事項に誤りがないよう、監督していきます。
気候変動のリスクや機会は、事業戦略にも大きく影響するため、社長が最高位の責任をもち遂行しています。
経営会議の下部機構としてCSR会議(サスティナビリティについての議論の場)を設置しています。CSR会議は毎月1回開催しており、社長を座長として取締役、常勤監査役がメンバーとなって環境課題、社会課題、ガバナンス強化、コミュニケーションの4分野を中心に社内外のニーズと期待、現状の課題点、取り組み目標の設定、進捗管理などを議論し、迅速な課題解決を図っています。
高効率照明の導入や、空調換気省エネシステムの導入など、イオン脱炭素ビジョン2050の実現に向けた具体的な施策がCSR会議により迅速に意思決定されています。

経営の役割(環境)

「イオン脱炭素ビジョン2050」の実現をはじめとした、環境に対する具体的な施策を意思決定しています。

リスク・機会

中長期の定義

長期目標 2050年
中間目標 2030年

※イオン脱炭素ビジョン2050

ガバナンス

イオンモールでは、気候変動を重要な経営課題のひとつとして認識しており、その取り組み内容および結果は定期的に取締役会へ報告し、取締役会による監督体制を整えていきます。

■リスク項目の特定

移行リスク 政策・法規制リスク 炭素の価格付け 原油もしくはエネルギー(電力・ガス・燃料)に課税する炭素税、事 業のGHG排出に応じて課金される排出量取引の2種類を想定。
政策・法規制リスク 省エネ規制・代替フロン規制 現行の省エネ法(経済産業省)、省エネ建築法(国土交通省)、フロン排出抑制法(環境省)の規制強化を想定。また関連法の新設も含む。
市場リスク エネルギー価格 事業活動から排出されるGHGのおよそ9割を占める電力の単価動向・化石燃料由来電力と再エネ電力の2種を考慮。
市場リスクおよび技術リスク 食品・原材料の需給バランス 国内外の生鮮食品原材料・水資源および商品の製造・加工に関わる地理的適性の変化を想定。人口増による需給の変化も間接的な指標として考慮。これらの変化が核店舗、専門店に影響。
市場リスクおよび評判リスク お客さまの変化 「お客さま」とは、消費者・生活者をはじめとする市民生活を営むすべての人をさす。「変化」とは消費に関わる行動様式や意識の変化のこと。
物理リスク 急性リスク
慢性リスク
異常気象による被害 毎年一定数の店舗(地域は不定)が気象災害により営業停止するリスクを想定。うち一定の割合で、浸水などの物理被害を受け、その再建にコストと期間が必要になることを想定。一部地域においては、気象災害の頻発、人口動態の変化によって商圏規模が縮小すると想定。

■シナリオの検討

・4℃の世界観(2030年〜2050年※)〜現在の延長・成り行きシナリオ〜 ・2℃の世界観(2030年〜2050年※)〜明確な脱炭素の意思をもった世の中〜
規制リスク影響小(移行リスク中〜大)・気象災害リスク影響大 規制・移行リスク影響大・気象災害リスク影響小〜中
● 炭素の価格付けがなされない。社会的費用の内部化が起こらず、企業を脱炭素推進に誘導するインセンティブも働かない。(炭素の価格付け) ● 政策として炭素の価格付けがおこなわれることで、炭素排出がコストとして事業活動に組み込まれる。脱炭素推進に向かうインセンティブとして機能。(炭素の価格付け)
● 炭素排出の抑制に関わる規制は少ない。主力電源は火力発電(含む原発)のままで、再エネ普及は限定的。そのため、化石燃料価格の変動がエネルギーコストに大きく影響。(省エネ規制・代替フロン規制、エネルギー価格(電力価格)) ● 炭素排出を規制するさまざまな制度・規制が生まれる。エネルギー効率改善・脱フロン・脱プラなど。再エネの主力電源化に向けた政策誘導、制度・規制強化により、火力発電(含む原発)に対抗できる価格帯を実現。(省エネ規制・代替フロン規制、エネルギー価格(電力価格))
● 気象災害の規模・頻度が徐々に大きくなり、影響を受ける事業所・サプライチェーン・消費者が増加。事業継続に必要な適応・対策コストが高騰し始める。(異常気象による被害、お客さまの変化) ● 世界規模で気候変動による物理リスクは軽微ではあるが、現時点で顕在化しており、適応・防災対策をすでにおこなっている。今後おこりうる事象に対しても配慮が必要である。
● 食糧のグローバルでの生産適地・生産量の減少。国内外でのサプライヤー選定に気候変動の影響を考慮しなければならなくなる。(食品・原材料の需給バランス)
● 新興国の発展(消費嗜好の変化、人口増)による食糧の需給バランスの変化が、気候変動の影響で吸収できなくなる。食糧問題が国家間の安全保障の問題となる。(食品・原材料の需給バランス、お客さまの変化)
● 生産地・生産量に変化は現れていない。ただし、新興国の発展による消費嗜好の変化、人口増に合わせて徐々に食料・資源の調達が困難になりつつある。(食品・原材料の需給バランス、お客さまの変化)
※2030年ごろまではRCP2.6、RCP8.5の気温上昇経路の差はなく、大きく経路が乖離するのは2030年以降である。したがって2℃と4℃の世界観の違いは2030年以降に出現するものと想定した。

上記はイオングループで特定した、リスク項目、シナリオの検討であり、イオンモールは、これらに準拠しながら今後、TCFDのフレームワークを活用し、適切な情報開示を進めてまいります。

エネルギー

エネルギー使用の監視体制

毎年ISOの環境目標の中で全社の省エネ目標を設定し、各モールが省エネルギーの取り組みを計画・実施し、進捗の管理をおこない、目標未達成の事業所は是正の対策を検討し、報告書を環境関連部署へ提出しています。特に重要な是正内容に関してはCSR会議、または重要性、緊急性に応じて経営会議および取締役会に報告しています。

エネルギー消費量

■エネルギー消費量の推移

  単位 範囲※1 バウンダリ 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
エネルギー使用量(原油換算) kl 共用部 114,856 117,278 118,030 118,723 117,801
エネルギー使用量原単位 GJ/千㎡×h 共用部 0.453 0.432 0.410 0.401 0.379
エネルギー使用量原単位の前年対比 % 共用部 95.45 95.33 94.88 97.86 94.43
※1 範囲 ①国内直営モール:管理・運営のみを受託しておりエネルギー管理をおこなっていない事業所は対象外とする。
②連結。(海外、子会社含む。)

GHG排出

GHG排出量

■GHG排出量の推移

  単位 範囲※1 バウンダリ 2015年度 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度
スコープ1 t-CO2 共用部 11,924 13,731 15,977 15,271 13,840
スコープ2 t-CO2 共用部 226,382 230,161 225,500 213,468 193,771
スコープ1,2 t-CO2 共用部 238,306 243,892 241,477 228,739 207,611
スコープ1,2(海外) t-CO2 海外 共用部 31,315 39,929 60,292 60,113 61,532
スコープ1,2(国内+海外) t-CO2 共用部 269,621 283,821 301,768 288,852 269,143
スコープ3 t-CO2 事業活動のサプライチェーン全体 1,655,553
※1 範囲 ①国内直営モール:管理・運営のみを受託しておりエネルギー管理をおこなっていない事業所は対象外とする。
②連結。(海外、子会社含む。)

削減目標(長期・短期)

イオンモールは、イオングループ方針にしたがって、GHG削減目標を策定しています。
イオングループでは、2012年から2020年までのグループエネルギー戦略として「イオンのecoプロジェクト」を策定し、エネルギー使用量50%削減や再生可能エネルギー20万kWの創出などに取り組んでいます。
また、2018年3月に、イオングループは2050年の脱炭素化(CO2排出量ゼロ)を見据えた長期ビジョン「イオン脱炭素ビジョン2050」を策定して公表、その中間目標として2030年のCO2排出量35%削減(2010年度比)を目指しています。さらに、モール・事業所、商品・物流などのサプライヤーさま、そしてお客さまとともに2050年までに脱炭素社会を目指しています。

さらに、イオングループでRE100に加盟し、2050年までにすべての使用電力を再生可能エネルギーに転換していくことをコミットしました。CO2総量ベースでは、2010年度と比較すると店舗数が数倍にも増えているため、CO2総量ベースではいまだ目標を達成していませんが、「延床面積」を分母とする原単位では、2010年対比で49.2%の削減を達成しています。

第三者検証

2019年度、当社が排出する温室効果ガス(スコープ1、2、3)、水、廃棄物について、透明性確保と信頼性向上を目的として、第三者機関より検証を受けています。また、検証から導き出された改善予見をもとに、内部情報の継続的改善に取り組んでいます。

●2020年イオン株式会社および連結対象グループ企業を対象に、第三者検証を実施しました。今後もデータの信頼性の向上とGHG排出量の継続的削減に努めてまいります。

※スコープ3については、イオン株式会社にてカテゴリー4 の輸送、配送(上流)のみ検証を実施しています。(検証範囲及び検証方法はスコープ1、2と同様)

検証範囲

2018年4月1日~2019年3月31日の期間における、イオン(株)および当社含む関連会社のエネルギー起源CO2排出量(スコープ1、2)

検証方法

ISO14064-3の要求事項に基づき、第三者検証機関による検証を受けました。
温室効果ガス排出量検査報告書