![]() 株式会社インテグレックス |
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■秋山 をね 氏 プロフィール慶應義塾大学経済学部卒業。米系証券会社にて外国債券のトレーダーを務めた後、2001年、社会責任投資と企業社会責任の推進を行う(株)インテグレックスを設立、代表取締役に就任。内閣府「新しい公共」円卓会議構成員、東洋経済サステナビリティ報告書賞審査員、社会的責任投資フォーラム理事なども務める。ファイナンス修士。 |
CSRレポートは、企業理念実現のための取り組みに対するコミットメントの発信ともいえます。そのような視点から意見を述べたいと思います。
1.評価したい点
トップページにイオンの基本理念とイオンモールの理念を掲げ、目指す姿を明確にし、それを実現するための具体的な3つの取り組み課題と理想の姿について、経営トップがメッセージの中で明示すると共に、実現に向けた取り組みにコミットしています。また、本レポートを「未来への報告書」と呼んでいるように、まちを「つくる」だけでなく「育てる」企業として、「現在」だけでなく「これから」を意識して報告を行っています。
巻頭の特集では、ひとつの「まち」ができるまでの取り組み、つくられた「まち」を永く育てていく取り組み、「まち」を世界へひろげていく取り組みを紹介しています。過去から未来へ、日本から世界へと広がる「まちづくり」の中での地域コミュニティへの配慮、住民との関わり、環境改善への取り組み、パートナー企業・テナント企業との連携等が紹介されており、事業活動のすべてで、経営理念にある「輝きのあるまちづくり」を目指す姿勢が感じられ、興味深い内容となっています。
具体的なCSRの取り組みについては、「社員の職場環境」「環境への配慮」「パートナーとの協力」「モールの安全管理」「地域とともに」の5つの柱をベースに活動が展開され、報告されています。職場環境については、活き活きと働く職場づくりのための制度に加え、今後の海外展開を見据えた取り組みが、環境については、新しい技術・仕組みの導入に加え、パートナーとの協力による地道な取り組みが、安全管理については、今までの経験やお客様の声をもとに取り組みを進化させていることが印象的でした。また、随所に従業員の顔とコメントが掲載されており、それぞれの持ち場で、全員参加で活動が展開されていることがわかります。
2.更に期待したい点
5つの柱をベースに全社的にCSR活動に取り組んでいることは評価できますが、今後、各柱における具体的な目標と目標達成のための活動の進捗状況の報告を期待します。目標達成のための取り組み予定を時間軸と共に示し、実施した取り組みの内容と、それに対する自己評価や課題、それを踏まえた次の活動計画が、たとえば表形式でポイントごとに具体的に記載されると、活動の成果がわかりやすくなると共に、PDCAがまわり、継続的な活動につながります。
また、中国・アセアンへの事業拡大を進めていく中で、海外を含む従業員に理念を浸透させていくことが不可欠です。理念の共有・理念への共感を高める活動を続けると共に、浸透状況・従業員の意識実態を定期的に検証することも重要といえます。
特に海外においては、リスクマネジメントの観点からも、現地の状況に則した活動の展開が必要です。海外への事業拡大に伴うCSRの取り組みについて、今後の一層の報告を期待します。
3.未来に向けて
東日本大震災を契機として、社会的存在としての企業のあり方が以前にも増して重要となっています。企業と人、企業と地域、すべてのものがお互いに働き合い、力を合わせることが大切といえ、二宮尊徳の言う「一圓融合」が、今後、非常に重要であると考えます。
現在とこれからの「まち」との関係においても、地域経済の成長力の低下や、地域での災害の発生など、あらゆる環境下においても、お互いが助け合う「一圓融合型コミュニティ」の創造を目指されることを期待します。






