社長メッセージ

新たな成長ステージに向けて
海外での積極的な事業拡大と国内の収益基盤強化に
注力します。

Q4中長期の成長戦略について教えてください。

海外事業の積極的拡大と早期黒字化を実現し、
国内ではシニア層など新たな需要の取り込みに注力します。

イオンモールでは、中長期かつ持続的な成長の実現に向けて、成長市場である中国・アセアン地域における海外事業をさらに拡大すると同時に、国内の計画的な新規モール出店と既存モール活性化による収益基盤強化、さらには都市型ファッションビルの展開などによる新マーケットの開拓などに注力していきます。

海外事業では、今後も経済成長・モールビジネスの市場拡大が見込めるエリアを厳選して新規出店する一方で、既存モールの収益強化を推し進めていきます。2016年度には合計10モールでの黒字化を計画しています。

一方、消費税増税以降、消費支出の低迷が続く国内においては、既存モールの大規模な活性化による収益力強化に取り組んでいきます。2014年度、2015年度の実績からも店舗のリニューアル率が高いほど、専門店売上の伸び率も高いというデータがあります。そこで2016年度は、前年度の倍となる21モールの活性化を実施する計画です。

国内における2016年度以降の新規出店については、建設費高騰の影響なども考慮して、郊外の大型店空白地帯など、十分な収益確保を見込める物件に絞り込む方針です。その分の経営資源を既存モールの活性化に配分し、時間やコストのかからない効率的な成長投資に努めます。

既存モール活性化や新規出店にあたっては、少子高齢化など社会環境の変化に伴う新たな国内需要の取り込みに注力します。ヤング~ミドル層に比べて、シニア層には貯蓄残高が多く、運転免許保有率も比較的高いという特徴があります。そこで、これまでの主要なターゲットであったファミリー層に加え、今後はアクティブシニアをメインにしたコンセプトゾーンの開発や、シニアのお客さまがより快適な時間を過ごせる施設づくりに力を入れていきます。また、東京オリンピックが開催される2020年に向けて、今後増大すると見込まれるインバウンド需要を取り込むため、外貨両替機や多言語のインフォメーションなど、外国人向けのサービスも拡充していきます。

ファッションビルビジネスと
モールビジネスのノウハウ融合
ファッションビルビジネスとモールビジネスのノウハウ融合の図

こうしたお客さまサービスの向上にあたっては、現在「イオンモール幕張新都心」で実験的に導入しているコンシェルジュロボットをはじめ、デジタルサイネージなど最新のITを積極的に活用していく計画です。さらに、飲食はもちろん趣味、スポーツ、ヘルス&ビューティなど、リアルモールでなければ提供できない体験型の店舗・施設の充実を図ることで集客力を一層強化していきます。

また、全国平均の人口減少率に比べると、三大都市圏の減少幅は小幅に留まるなど、近年、人口の都心回帰傾向が顕著になりつつあります。当社では、これまで郊外型のモール事業をメインに展開してきましたが、こうした都市中心部における新たなビジネスチャンスを取り込むため、2016年3月に子会社したOPAのブランドを活用し、都市型ファッショビル事業を強化していきます。現在、OPAが展開する21店舗のファッションビルは、一部に設備の老朽化した物件も含まれるものの、いずれも駅前立地や駅直結といった最高のロケーションを誇ります。今後、必要な設備更新やリニューアルを実施するとともに、当社のモールビジネスのノウハウを活用しながら、アパレルだけでなくファッショナブルな雑貨や飲食なども含め、キャリア世代のライフスタイルを提案する新たな都市型ファッションビルとして展開していきます。さらに2017年度からはOPAの新店オープンも予定しています。

これら中長期的な成長戦略の実現に欠かせない施策が、マンパワー強化です。当社社員の年齢構成は、中間層に比べて入社して数年という若い人材が非常に多いのが特徴です。そこで、今後も新人の早期戦力化や若手社員の能力開発に向けた育成強化に重点的に取り組んでいきます。また、中間層についても教育研修や国内外でのジョブローテーションなどを通じて、経営的視点で現場を把握することのできる次世代のマネジメント層の育成を図ります。

そしてもう一つ重要な視点がダイバーシティ推進です。当社の場合、海外事業の比率が高まっていることもあり、女性の活躍推進のみならず、国籍を超えたダイバーシティの実現が重要となります。その一環として、中国やアセアン地域の優秀なローカル社員の方々が、現地のモール運営にとどまらず、将来は当社の経営にも参加していただける仕組みを整備していきたいと考えています。

中長期の成長施策(イメージ)
中長期の成長施策(イメージ)の図