国内事業特集1 新コンセプトモールづくりの視点

「究極のローカライズ」提案へ

ショッピングセンターの同質化が進み、
モール間の競合が激化するに伴い、
地域特性や地元のお客さまのニーズを反映させた差別化が
重要な課題となりつつあります。
イオンモールでは、地域の視線に立った
「究極のローカライズ」を推進し、
地域にとってなくてはならないモールづくりに取り組んでいます。

取締役営業本部長 藤木 光広

モールの現場社員による、地域のための企画を実施

当社では、2015年4月に新たに策定した経営理念“Life Design Developer”の下、「究極のローカライズ」への挑戦を続けています。これは各地のイオンモールが、自治体や教育機関、地元企業といったパートナーと連携しながら地域の魅力にいっそう磨きをかけ、地域の皆さまとともに“暮らしの未来”を創造していこうという取り組みです。
こうしたローカライズ化は、本社の主導ではなく、実際に各地域のモールで働く社員が中心となって推進していくことが不可欠です。そこで2015年度は、当社が国内で管理・運営する143モールに勤務する若手を中心とする社員を対象に「ローカライズ企画」を募集しました。そして、応募された195件の中から23件の企画を厳選し、2015年9月から11月にかけて実施していきました。
例えば、イオンモール佐久平では、神戸・自由が丘と並んで「日本三大ケーキのまち」に数えられる佐久市の地域性を活かし、地元のパティシエ団体とコラボして「ケーキのまち 佐久」の魅力を発信するイベントを開催。参加されたお客さまから「佐久の魅力を再発見した」「地元への愛着が深まった」と好評を博しました。一方、イオンモール新居浜では、南海トラフ地震の発生を想定して、同モールが地域の避難施設としての機能を十分に果たせるよう、モール内での宿泊体験や防災訓練・学習といった大規模な防災イベントを地域のお客さま参加型で企画。実施に際しては、自治体や警察署、消防署、海上保安部組織などにご協力いただき、参加者からは「ここまで各機関が連携・一体となった本格的な訓練は初めて」と高い評価をいただき、周辺自治体からも複数の依頼をいただくに至っています。
当社では、このような地域特性や地域社会のニーズに合わせた取り組みをすべてのモールで推進していくために、今後も地域の目線に立った企画提案の募集を継続し、ボトムアップ形式で「究極のローカライズ」を追求していきます。2016年度においては、より多くのお客さまや現場のスタッフたちが参加することのできる新たなローカライズ企画を募集・実施していきたいと考えています。また、こうした取り組みによって得られた既存の企画・アイデアを融合させたり、視点を変えたりすることでイノベーションを実現する「リメイク賞」を新設し、できる限り多くのローカライズ企画を実現させていきます。

地域の魅力を“掘り起こす”から“新しく生み出す”へ

この「究極のローカライズ」というアプローチは、新店の企画開発においても重要テーマとなっています。例えば、イオンモール沖縄ライカムでは、観賞用巨大水槽の設置や沖縄文化を活かしたイベント開催、旅行者の目線に立ったサービスの充実など、日本有数のリゾート地である沖縄の地域特性を反映させたモールを実現しています。また、イオンモール常滑は、窯業の町としての伝統や豊かな自然など多彩な観光資源を活かしたエンターテインメント・パークとして開発され、開業以来、大勢のお客さまで賑わっています。
しかし、今後は、地域性の反映や埋もれている魅力を掘り起こすだけでなく、地域のお客さまのニーズをより深く掘り下げ、例えば「都会に暮らすシニアや子どもが自然を体験できるモール」や「女性にとって最高に居心地のよいモール」など、モール自体が地域にとって新たな価値を備えた場となっていくことがより重要だと考えています。
当社では、これからも本社および各地域の社員一人ひとりが原点に立ち返り、“自ら考え、自ら動く!”ことによって、各イオンモールにおける「究極のローカライズ」を追求していきます。そして、イオンモールを地域の新しい魅力の発信拠点とすることで、地域社会とともに中長期的な発展を遂げていきます。

長野 ケーキのまち 佐久 “日本三大ケーキのまち”としての地域性を活かしたイベントを地元の方々と開催。

愛媛  そうだ!イオンモールがある!!~イオンモール新居浜で防災体験~ 南海トラフ地震の発生を想定して、モール内での宿泊体験をはじめ、地域のお客さま参加型の防災イベントを開催。

沖縄 沖縄文化を活かしたモールづくりやインバウンド対応など、日本有数の観光地に相応しい本格的リゾートモールとして開発。

愛知 日本六古窯の一つ「常滑焼」で知られる窯業の街としての特性を活かし、地元行政・企業と一体となった魅力づくりを推進。